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書評:バターはどこへ溶けた?
成功を追いかけるより自分らしく生きよう!というあらすじの寓話。


「チーズはどこへ消えた?」の露骨な便乗本。ちなみに著者は日本の坊さん(あるいはそういう設定)らしい。

内容も構成も完全なパロディとなっており、「チーズ~」読者はあちこちで笑えると思う。変化に対処し成功を求めるキツネと、日々の生活で足を知る猫。言うまでもなく猫の生き方が幸せへの道という物語になっている。

装丁もそっくりなので比べてみると楽しさ倍増。カバー裏見返しの著者プロフィールだけ再現できてないのが惜しい。逆に言えば、そんな些細な点しか指摘できないほどそっくりなのだが。

「バターがなくてもしあわせ バターがあればもっとしあわせ」という格言?は本書のエッセンスであると同時に、バターの持つ寓意を明確にすることで「チーズ~」の欠点を克服している。あちらのチーズが意味するところが、主食なのかおやつなのか曖昧だったのとは違うのだ。

怠惰で気ままでいい加減な猫の心理描写(というほどのものでも無いけど)もかわいらしくていい感じ。いじわるキツネとその顛末は昔ながらの民話を読んでいるような安定感がある。「チーズ~」のパロディとして笑うため、あるいは「チーズ~」に不満のあった人が溜飲を下げるために読むのもいいけど、物語としての完成度も結構高いと思う。絵本にしてもいけるんじゃないかな、と素直に感じた。

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