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書評:両さんの時代 『こち亀』で読むエンタメ史
まんが月刊誌からHDDレコーダーまで。作中に登場したアイテムで、著者の秋本治自ら振り返るこち亀エンタメ史。


「こち亀」に登場した流行ものや当時の新製品などを年代別に紹介。登場エピソードから綴られる作者の実体験や、漫画を描くときの裏話など秘蔵情報満載。さすが前書きで「究極のスピンオフ本」と言うだけのことはある。

1つのアイテムにつき2ページを使い、漫画のコマと共に秋本先生の解説が入る。アイテムは登場年順に並ぶ。ここでいう登場年とは、普及期や作中での登場時期に関係なく、アイテム自体が実際に登場した時期ごとに並んでいるのでちょっと違和感があるかも。ポケベルが1968年だと言われても、ちょっとねえ。

現在に至るまですっかり定着したもの、当時のブームとして今も語り継がれるもの、今や話題に上がることすら無くなってしまったものまで様々。扱われるのも商品そのものだったり、ブーム全体だったり、あるいは店舗形態(コンビニ、レンタルビデオなど)であったりジャンルも様々。エンタメに関するあらゆるものを拾い上げている感じ。

本文で使われたエピソードが何巻の何話目であるかはもちろん、当該作品を描く上で参考になった書籍なども詳しく紹介。こち亀のファンブックとしてはもちろん、戦後の文化史研究の上でも役立つかも知れない。1980年代生まれのブログ主でも楽しく読めたんだから、両さんと同年代の人にはまさに感涙ものじゃないかな。

ちなみに1940~50年代を「両さんの小学生時代」とし、10年ごとに「中学生時代」「高校生時代」「青年時代」、1990年以降は「"盛年"時代」としている。少年時代が長すぎるのは、長引く連載で登場人物の時間が徐々に止まってしまったことによる緩やかな設定変更を反映したものか。まさに真性サザエさん時空だなあ(全くの余談だが、サザエさんの原作も連載初期は時間が流れていた。サザエは当初未婚である)。

なお、最近の設定だと両津勘吉の年齢は常時35歳ということになっているようだが、1976年の連載開始時の時点では「青年」のはずだ。何せ第2話のタイトルが「下町の青年警察官」というくらいなので(当時は中川は不在である)。他の登場人物とともにリアルタイムで年をとりつつも、いつの間にか時間が止まって現在に至るこち亀ワールド。

閑話休題。発行が2009年なのに、2001年までしか載っていないのがちょっと残念。これは続刊が期待できると言うことか。

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