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書評:ノルウェイの森
もはや定番という気がする小説。はかない青春の物語。


寂しげな回想から始まる冒頭が悲劇を予感させ、実際に予感通り一人称視点で悲劇が語られる。主人公には死神が憑いているんじゃないか、と思うほど周辺に自殺者が多いが、きっとそういう人間を引き寄せてしまう性格なんだろうなぁ。

「やれやれ」が口癖で、地味で受け身だけどなぜか女の子にモテモテの主人公が、個性的な登場人物に振り回されるという展開は、後のギャルゲーやラノベに大きく影響を与えたような気がする。

講談社文庫版の裏表紙の煽り文にあった「等身大の人物」というのは、時代的なギャップを差し引いてもちょっと同意しかねるのだが、登場人物に感情移入できなくても小説としては面白かった。上巻は淡泊な日常描写ばかりで読むペースが上がらなかったが、下巻はほぼ一気に読んでしまった。

最終章の「淋しくない葬式」がとにかくきれいで気に入った。ラストはちょっと唐突過ぎる気がしたけれど。でも全体としてのストーリーはやっぱり淡々としていて、濡れ場などがシーン単位で記憶に残る話だと思う。何度か読み返してみると評価が変わるかも。

表題の「ノルウェイの森」をはじめとしたビートルズなどの楽曲、あるいは欧州の文学や演劇が作中でたびたび用いられる。これらに対する予備知識があればより深く物語を味わえるかも知れない。

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