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書評:永遠のガイア - 地球の危機を救う若者が千葉から現れる
千葉県の官製郷土漫画。一般販売はされておらず、主に県内の学校や図書館に配られたものだったはず。
作画は、元手塚プロのチーフアシスタントだった甲斐謙二。

以下のレビューは千葉県民を対象としています。


(Amazon取り扱い対象外)

我らが母なる地球に危機が訪れようとするとき、
熱き心の若者が現れその危機を救うであろう
彼は時代の境目に東と西の交わる豊饒の大地から姿を現すであろう
                 ---あるインディアン部族の予言

…などと、なんだか壮大な前振りから始まる。もちろん「熱き心の若者=千葉県民」である。キバヤシ並の論理展開だが本編にはあまり関係がない。南総の酪農家に生まれた耕作少年の成長物語。発行は1992年で、物語は80年代末から21世紀にかけて綴られる。

千葉県の主力一次産業である酪農と漁業、マザー牧場や海中公園といった名所案内、さらに"東京"ディズニーランドや"東京"モーターショーも本当は千葉県なんだぞとアピールするかのように紹介。ある意味で定番ネタなので千葉県民としてはグッド。当時工事中だった東京湾横断道路(アクアライン)や常磐新線(つくばエクスプレス)ももちろん登場。

醤油やみりん工場に触れてないのは下総の民としては解せぬ部分が無いわけではない。しかし落花生も割愛されていたのを見ると、全国的に有名すぎるものは敢えて外してアピールポイントを絞った、というのが妥当な見方であろう。

成長した耕作は環境保護を自分の道と定め、美人留学生とスキューバダイビングをしに行ったりして存分にリア充ぶりを発揮、もとい地球の美しさを再認識。大学卒業後はかずさDNA研究所に就職し、幼馴染みと結婚し、父親となり、ますます仕事に精を出す!というところでエンド。新しい時代を切り開くのは君たちだ!

お役所漫画として紹介すべき所は紹介しつつ、漫画としてもスムーズに読め、ベタだがドラマチックな展開。絵柄も安定していてすっきりして見やすい。何より、配布された時点での子供たちは、ちょうど主人公と同世代なので感情移入もしやすかったと思う。何と言っても「明日の自分」が主人公だったのだから。

疲れたとき、故郷が恋しくなったとき、そっとページを開いてみよう。楽しかったあの頃の想い出と、郷土愛が蘇って、明日への活力となるだろう。

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