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RPGの喋る主人公と喋らない主人公
厳密には「主人公」というより「メインプレイヤーキャラ」と書いた方が適切だけど、面倒なので「主人公」で統一。
よくRPGの主人公の分類として、喋るか喋らないかという違いが話題になる。
しかし肝心なのはセリフの有無ではなく「プレイヤーの操作とは別に意思表示をするかどうか」だと思う。

例えばクロノトリガーの場合は、FF5以降の「セリフとリアクションの主人公」からセリフだけを抜いたものである。
スーパーマリオRPGに至っては、派手なジェスチャーで「喋らない主人公」を完全にパロディ化している。
これら2つは、両方とも「喋る主人公」の系譜に連なっている。

また主人公自体は喋らないし勝手なリアクションもとらないが、パーティキャラ等がべらべらと狂言回しをする例も多い。これも「喋らない主人公」と、いわばどうでもいいルールを守りながらも「主人公達の心境を語らせたい」という矛盾した欲求の現れだと思う。というか本末転倒。

つまり、本当の意味で喋らない主人公を貫いているRPGって本当に少ないってこと。ただ、勝手に喋ったり動かれたりしても、それが主人公の役割(ロール)に沿っているならさほど違和感無く受け入れられるのではないか。問題なのはロールを無視した言動をするケースである。

忘れてはいけないのは「何もしない」というのもある意味では一つのリアクションである、という点だ。画面が粗い昔のゲームなら「このキャラは○○をしているんだろうな」と想像もできるが、写実的なグラフィックのゲームでは「”何もしない”というアクションをとっている」ようにしか見えない。時として、下手なリアクション以上にプレイヤーの手からキャラを引き離す。

特に「行動する理由があるのに動けない(動かすという選択ができない)」という場合は最悪。例えば主人公が正義の味方なのに、何らかの悪事を看過するしかできないシーンがあったら、そのシナリオはRPGとして欠陥品だと言っていい。もちろん「あまりにも強そうなので恐怖で動けなかった」とか「気付かないふりをしてアジトまで尾行する計画を立てた」などの合理的な説明があれば別だが、そうでなければロールを無視した勝手な「行動」を強制されたも同然。プレイヤーは萎えると思う。

まとめると、主人公のセリフなんてあろうがなかろうが本当はどうでもいい。大事なのは、重要な場面における主人公の行動を、プレイヤーの操作や想像に委ねる余地があるかどうかだ。どちらのRPGにもそれぞれの長所があると思うが、パロディやジョーク以外で中途半端に混ぜるのは良くないと思う。そして、ロールを無視した行動を強制されるのは一番悪い。

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ここ10年以上は…
RPGの主人公に声優がいることが、やや普通になっていて、「喋らない主人公」は珍しくなったでしょう。
ジャイポ | URL | 2012/01/07/Sat 21:02 [編集]
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