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書評:モンスターハンター 狩りの追憶
ゆうきりんによる、モンスターハンター小説の4作目にして最終巻。短編集となっている。

関連レビュー:狩りの掟(1) 英雄の条件(2) 長の資格(3)


一仕事終えたジーグ達が酒場で語るのは過去の思い出話。いつの間にか懐かしい顔ぶれもやってきて語りは盛り上がる……。

本作に限らないし、本筋ともあまり関係ないけど、この人の小説は食べ物の描写がとにかくおいしそうで腹が減る。料理とともに語られるのは、主にハンター達の駆け出し時代のエピソードとなっているので、前巻までと比べて全体的に小粒。オムニバス形式なので、過去に雑誌などに掲載された短編小説の再収録かと思ったが全編書き下ろしらしい。

前作で消化不良気味だったエンタとブラスのコンビの話が面白かった。アイテムの効果やモンスターの行動ルーチンなどのゲーム的な話をうまくストーリーに落とし込み、かつキャラも立たせて、背景設定(ギルドがどうこうとか)もうまく利用。あと前作までの「G」に加えて「ポータブル1」の要素も密かに取り入れて、結果的にモンハン第1世代の総決算みたいな小説になった。

既刊で幾度か語られた「ジーグの初めてのイャンクック討伐」の話を、最後の最後に持ってきたのは巧み。今までの作品は生死がシビアな世界観だったが、今回に限ってゲームにおける究極のご都合主義とも言える「アイルー救助」を登場させたのも、ビギナーズラックを表現するためだろう。この成功によるやや過剰な自信が1巻の冒頭へと繋がっていく。

酒場に入る直前に狩った獲物はかなりの大物のようだが、それが何であったかは最後まで明かされない。黒龍関係のネタバレ規制もあるのだろうが、「ラスボス」を敢えて伏せることでモンハンシリーズ小説としての汎用的なエンディングになったと思う。下手に主人公達をカップルにしなかったのも好感触。ゆうきりん氏の小説はこれで最後になってしまったが、いつかどこかの狩り場で彼らと再会できることを願って。

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