難しい理由を言語化してみる。
概要
ポケットモンスター金銀に登場するダンジョンのひとつ「氷の抜け道」。シリーズの中でも、特にシナリオクリアに必須のダンジョン(寄り道やクリア後のおまけではない)の中では屈指の突破難易度を誇る。敵が強いわけではなく、「滑る床」のギミックを突破するのが難しいという意味である。
より具体的に言えば入口フロア北西のエリアが難しい。どのくらい難しいのかといえば、マイナーチェンジ(クリスタル)とリメイク(ハートゴールド・ソウルシルバー)において2度にわたって難易度調整(マップ簡略化)がなされたほどだ。
なぜ「氷の抜け道」は難しいのか。その理由について段階的に説明していきたい。
その1:シリーズへの先入観
「ポケモンシリーズは難しくない」という先入観。特に前作からプレイしていたり、あるいはアニメ化以降に何かに付けて子供向けをアピールするプロモーションなどに慣れていると、普通にプレイしていればゲーム進行に難しいところはないと思い込みやすい。
実際、ここまでには特に難しいダンジョンはない(寄り道も含めると「スリバチ山」はかなり複雑で広大だったりするが)。「抜け道」という名称も、所詮次の町に行くまでに通り過ぎるだけの道だろう、とナメてかかりやすい。例えば同じ仕掛けがチャンピオンロードにあったとしたら、体感的にはそこまで難しく感じないのではないだろうか。
その2:ギミックへの不慣れ
滑る床のギミックはポケモンシリーズ初登場。さらに当時のRPGを見渡しても、似たようなギミック(ぶつかるまで止まれない)というのは意外と少ない。ぱっと思いついたのは『メタルマックス』におけるフリーザの町や、『ドラゴンクエスト6』における氷の洞窟くらいである(他にもあるだろうけど)。いずれも、「氷の抜け道」ほど複雑な構造ではない。前者に至っては、滑っている間にメニュー画面を開いて止まるという裏技まで存在する(自力で見つけることも容易だろう)。
その3:マップ把握の困難さ
ゲームボーイのポケモンシリーズでは、自キャラ含めて縦9マス*横10マスしか表示されない。以下の全体図はニコニコ大百科から借りてきたもの(アイテムボールは出口を表す)だが、この広さで表示できるのは一部のみである。

さらに、滑り始めると壁に当たるまで止まらずに高速で強制移動するので、正確に位置を把握したり、あるいはマッピングするのが難しい。氷の上ではエンカウントしないというのは唯一の救いで、これで敵まで出てきたら死ぬほどストレスが溜まっていただろう。
その4:ダミーの多さ
氷の床には外壁を除くと13個の岩があるが、このうち3つはダミーであり移動には使用しない。特に上の外壁沿いにある岩が曲者で、まず6手目において外壁(右上)にぶつかるのが正規ルートであるが、左側に岩があるとついついそちらに行きたくなるという心理の裏を突いてくる。さらに左側からもぶつかることができるので2度に渡ってダミーとして君臨するのだ。
まとめと余談
以上のように、氷の抜け道は本作において屈指の難所であるといえる。ここで苦戦するのは当然である。もしすんなり突破できたのなら自分の空間認識能力を誇ってよい。
余談だが、「ハナダジムの機械の部品」がこれと双璧をなす難関だと考える。まずヒントは一度しか聞けない(これを教えるロケット団員は消えてしまう)上に、「見えないアイテムを拾う」というのは、それまでは全く行う必要のない操作だった。さらに「Aボタンを押した時に調べられるのは常に主人公の1歩前」というのもあまり直感的ではない。実は説明書に書いてあるのだが、ポケモン以外の先行するRPGにおいて、壁や扉を調べるのでもない限り、一般的に調べられるのは足元(主人公のいるマス)なのである。
個人的には氷の洞窟と違って全く苦労しなかったのだが、これは前作を通して隠しアイテムに関する仕様を熟知していたことと、セリフを常に聞き逃すまいと注意してプレイしていたからであり、普通にプレイしていたのであれば全く必要のない注意力や情報を必要するという意味で難所だと言える。当時リアルタイムでポケモンサイトを巡回していた記憶からすると、掲示板などで質問に挙がるのは氷の抜け道よりもむしろこちらのほうだった印象が強い。
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