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【ポケモン】「タマムシデパートでミュウを釣る技」は、いつ誰が見つけたのか?
いつの間にか有名になっていたが出所が不明なバグ技について。情報を求む。

ミュウとバグ技の歴史について


セレクトバグそのものが全国的に知られるようになったのは1996年4月のファミマガのウル技特集がきっかけである、ということは以前に記事にしているので、まずはそちらもご一読していただきたい。

僕が確認した限り、インターネットにおいて「ミュウを作る技(外見のみ)」をhiwasaさんがニュースグループfjに最初に投稿したのが1996年5月20日、それを発展させた「本物のミュウを作る技」を投稿したのが同年11月25日である。この時点ではまだ個人によるポケモンサイトというのは確認されておらず、情報が集積されて本格的に研究が進むのは翌年1月の「ポケモンだいすきクラブ」開設を待たなければならない。

初代ポケモンのバグ関連の話題では「当時ろくにネットもなかったのに…」等という思い出を持つ人が頻繁に現れるのだが、発売直後からネットによる情報交換がなかったわけではないのである。中心的な役割を果たしていたサイトも限られていたため、情報の出どころというのも意外としっかり辿れるケースが多いことも理解していただきたい。

「ミュウ釣り」の手順と原理


これに関してはア▶イスさんの動画で非常に詳しく、わかりやすく解説されているので紹介する。



「なぜバグアイテムの売却がエンカウントを引き起こすのか」「なぜタマムシデパート2階でなければいけないのか」等、これを見ればすべてがわかる。できれば埋め込み動画を見るだけでなく、YouTubeでコメント欄のやり取りも見てほしい。「なぜこんなに広まったのか?」という疑問への回答という形で、「当時のポケモンサイト」がどのようなものであったのかを説明してくれている人がいる。

ミュウ釣りについての個人的な雑感


1996年からポケモンをリアルタイムでプレイし、1997年からネットに顔を出し、1999年からは日常的にポケモンサイトを巡回していた僕だが、身近あるいはネット上で話題になっていた「ミュウの作り方」とは、手持ちポケモンのデータを書き換えてミュウにしてしまうバグ技で、ミュウそのものを直接「出す」わけではなかったということをはっきりと覚えている。

「ミュウを釣る」技について、僕が確認できた中では最も古い情報は1999年6月19日である。個人的に保管していたログなので客観的なソースを示せないのが恐縮だが、#z80さんの「Pokemon Analysis」の掲示板に以下のような書き込みがあった。


しかし上記の反応を見ればわかるように、当時の住人にはろくに相手にもされずに流されてしまった。これだけ見ると過疎のようだが、住人の興味を惹いた話題には数十レスも付くことが珍しくない掲示板であった。前述のように遅くとも1996年末の時点で、hiwasaさんによって「本物のミュウ」を「作る」技が開発され、翌1997年以降はご本人のサイトから拡散されていたので、今さら妙な手順を踏んでまでミュウを出すような技に需要はなかったのだと思われる。

(なお書き込み内容に関してだが、マンキーが出てしまうのは単純に座標が違う、またはマップチップ情報を更新する手順が抜けている、メタモンになってしまうのはそのマンキーが全ての状態変化に罹った状態=変身状態でもある=捕獲すると元の種族に関係なくメタモン扱いされるためだと思われる。通常プレイでも、変身をオウム返ししたオニスズメを捕獲するとメタモンに化けてしまう)

拡散の経緯


さて、上記のように解析コミュニティで完全に黙殺されたにも関わらず、今日において初代ポケモンを代表するバグ技となった(詳細は覚えてないが、近年に発売されたレトロゲーム系の本で、初代の印象的なシーンとしてミュウを釣り上げた場面の画面写真を掲載しているのを見た)のはなぜだろうか。

確証はないのだが、このバグ技が有名になったのは金銀以降、拡散元は主に「ポケぱー」こと「THE!ポケモンぱーふぇくと攻略!」だったと考えられる(余談だが、近年復活していたことを知る)。「金・銀に送れるミュウを作ろう!」と称して、わかりやすく解説していたのである。同サイトは掲示板やチャットが賑やかで、特に(管理人さんの面倒見の良さもあり)低年齢層に絶大な人気があったサイトなので閲覧者も多かっただろう。

例えば「学校で裏技のやり方を印刷した紙が出回っていた」という体験談を各所で見た覚えがあるのだが、ほとんどがこのサイトのものだったのではないかと思う。


金銀に送れるミュウを作るためには、外見・中身・タイプを全て一致させなければならないので、それなりに手間がかかる。しかし野生ポケモンとして捕獲してしまえば、その時点でデータの上では矛盾のないミュウとなる。少々複雑だが、出してしまえば確実に「本物の」ミュウが手に入るという技には十分な需要があったのだと考えられる。

しかしながら、この「ポケぱー」の開設は2000年以降なので、ここが一次情報源ではなかったはずである。前述のログを見る限り1999年6月の時点ではどこかで公開されており、それを参考に実行しても思った通りの結果が得られなかった(手順に関する情報が不完全だった)からこそ#z80さんの掲示板に質問をしたのだろうと想像できる。

では、そのサイトとはどこなのか?少なくとも当時最大手でバグ技情報も豊富だった「ポケモンだいすきクラブ(ひめにゃーす)」ではない。前述のようにhiwasaさんでもない。そもそもhiwasaさんのところはセレクトバグによって直接データを書き換える技が主流で、何らかのイベントを発生させるような技はほとんど開拓していなかったのだ。

掲載されていた可能性のあるサイト


例のバグ技が掲載されていた僕の知らないサイトがきっとあるはずだ。しかし、名前も知らない上に消えてしまった過去のページを探すのは容易ではない。そこで利用したのは「まつだじゅんのホームページ」のリンク集である。当時の、ある程度規模の大きなサイトはほとんどがカテゴリ別に網羅されている(と思う)。そこで「裏技」「ウラワザ」等の説明があるサイトを片っ端から調べてみることにした。

結論から言えば見つからなかったのだが、興味深いサイトを発見することができた。「GAMEねっとわ~く」である。このサイトでは主に1997年から1998年にかけてバグ技などの情報を収集してきたようだ。肝心のページはほとんどが見られなくなっているのだが、一つ重要なポイントがある。というのも、冒頭で紹介されているのが道具14番目でセレクトを押すことから始まる「不思議な店」なのである。

ミュウ釣りに関して、単独で手順だけを教えられるとあまりにも複雑なので、「なぜ発見されたか不思議」「開発者がリークしたのでは」等と言われることが多いのだが、最初の操作である「道具14番目でセレクト」からの「謎の店」については、1997年の時点で既知の技だったのである。そこから「突然ポケモンが釣れる」技が見つかり、条件を変えるうちにミュウに至るのは試行錯誤の結果として十分有り得ると考える。

同サイトには「ミュウの作り方」だけでなく「ミュウの出し方」という技が紹介されている。いずれもリンク切れだが、もしかするとタマムシデパートで釣る方法かも知れない。なお下の方に名前がある投稿者の「やぎじじい」さんは、なんと現在もサイトを持っておられる。しかしそちらではミュウを釣る技には一切言及していない。となると上にある「ちかっち」さんの技が怪しい気がするのだが…。

調査は始まったばかりである。今後も何か分かり次第追記をする。また当時をリアルタイムで知る方からの情報も大歓迎。なにせ、僕はバグ技についてはほとんどタブー視してきたのでろくに知らないのである。

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