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パスタ料理に関する思い出
「家庭におけるパスタ料理」というのがいかなる物であったのか、1980年代生まれの僕が昔を思い出しながらだらだらと書く。

幼少期(1990年代初頭)


いわゆるパスタに分類される麺といえば、スパゲッティとマカロニくらいしか知らなかった。そもそも「パスタ」という総称さえ知らなかった気がする。今でも「パスタはスパゲッティの言い換え」だと勘違いしている人がそれなりにいるように思えるのだが、ある年代以上の人にとって「パスタ」という用語自体が目新しいものだったのである。

さて、この頃の家庭においてスパゲッティはミートソースかナポリタン、マカロニはグラタンかサラダ(マヨネーズ和え)で食べるものだと相場が決まっていた。グラタンやサラダは手作りする(こともある)ものの、ミートソースやナポリタンは、レトルトや瓶詰めなどの出来合いのソースを絡めるだけのものだった。もちろん手作りしている家庭も多かったとは思うのだが、我が家ではもっぱらインスタントであった。料理上手な親戚の伯母さんがスパゲッティをご馳走してくれたことがあったが、そのときもソースは市販品だったような気がする。

このあたりは、日本古来の麺であるうどんや蕎麦と明確に異なる扱いだったように思う。日本の麺を食べる場合、市販のめんつゆをベースにしつつも具は色々とアレンジできたし、寄せ鍋に入れて食べたりもした(余談だが、我が家では食事中に酒を飲む文化がなかったので鍋物=おかずであり、いわゆる「〆」として炭水化物を最後に投入する習慣は存在しなかった。この場合はうどんも「具」の一つである)。しかしパスタに関しては市販のソースにせよグラタンやサラダにせよ、一定のフォーマットで食べるものだという意識が根付いていた。

(余談だが、この傾向がパスタよりもさらに強いのが中華麺で、単品ではそもそも売っていない店が未だに少なくない。ラーメンにせよ焼きそばにせよ冷やし中華にせよ、スープやソースとセットで買うものだという意識が根付いているのである。)

少年期(1990年中頃~後半)


世の中にはいろいろなパスタ料理があるらしいと知ったきっかけは、我が家の場合はレストランだった。今ではもう無くなってしまったのだが、八日市場市(現「匝瑳市」)にあった「エイトピア」というショッピングモール(後に「オーシャンマート126」と改称)のフードコートで、多種多様なスパゲッティが並んでいるのを見た。食べ物とは思えないほどに真っ黒な「イカスミスパゲッティ」が衝撃的すぎて(そもそもイカスミって食えるんだ!と初めて知った)他は覚えていないのだが、とにかく聞いたことがないスパゲッティ料理が世の中にはたくさんあるんだなと、家族でカルチャーショックを受けたのだ。

市販のソースのバリエーションが増えたのもこの頃だったような気がする。はごろもフーズの「アサリがいっぱい♪パスタがうまい♪」というCMもこの頃だったっけ(このようなCMソングが成立する程度には「パスタ」という言葉も定着したようだ)。従来のトマト系だけではなく、塩やクリーム系のソースも増えてきた時期である。

また、家の近く(といっても配達まで30分以上はかかったが)に宅配ピザの「ピザーラ」ができ、そこのサイドメニューとして「ラザニア」という料理を知る。四角くて平らなパスタにミートソースを挟んだボリューミーなグラタンは、育ち盛りの僕たち兄弟を満足させてくれた。そういえば未だにピザーラ以外では食べたことがないような気がするし、もう20年以上も食べてない気がする。

青年期(2000年~)


今でこそ定番中の定番で、最も基本的なスパゲッティ料理と言われるペペロンチーノだが、一般に定着したのはこの頃なんじゃないかと思う。今でも覚えているのだが、街頭クイズ系の番組で「ペペロンチーノって何のことだかわかりますか?」という問題(ここでは原義である「トウガラシ」を答えさせる問題ではなく、あくまでもパスタ料理の名称が模範解答である)が登場していたのだ(余談だが「サッカー選手?」という誤答がウケていた。「ペペロンチーノ、ゴール!いそうだけど違ーう!」というナレーションに笑った)。

ペペロンチーノを日本に定着させたのは、私見だとやっぱり「サイゼリヤ」の存在なんじゃないかなと思う。庶民派かつ本格的、少なくとも今までのファミレスでは見たこともないメニューを引っさげたイタリア料理フランチャイズレストランとして、全国で急拡大したのだ。ペペロンチーノはパスタの中でも最安値(確か299円だったはず)で、ミラノ風ドリアと並んで高校生でも気軽に買い食いできるような価格設定だった。

この頃に普及したインターネットによって、気になった料理のレシピをすぐ調べられるようになり、ありふれた材料で簡単に作れるペペロンチーノは次第に家庭に定着していったと思う。ただ、シンプルかつニンニクが強いペペロンチーノは(ミートソースなどと比較して)年配の人にはあまり受けが良くなかった印象がある。例えば両親は積極的に食べようとしない。

成年期


家でスパゲッティ料理を作るという文化が存在しなかった家庭に育ったのだが、実は簡単に作れるということを知り、またスパゲッティ自体が非常に安価ということもあり、自炊するようになってからは積極的にあれこれ試すようになった。最近凝っているのは、乾麺を茹でるというより炊き上げる、つまり湯切りが必要がない程度の水分で仕上げるという方法。おおむね、乾麺の3.5倍強(足りなければその都度お湯を足す)の水を使うのが良いようだ。また水の半量ほどのトマトジュースや牛乳を使うこともできる。

ネット上では様々なレシピがあり、アレンジの幅も様々なので色々と楽しめる。フライパンひとつで作るやり方としては、僕が尊敬するリュウジ氏のペペロンチーノが一つの基本形だと思われるので、これを参考にして精進していきたい。

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