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レトロゲームとしてのポケモンシリーズの特異性
今回の記事はソースなしで、完全に主観だらけになる。あくまで思いつきの備忘録として。
以前、ニコニコ動画で音楽の動画を見ていた。それは実際にゲームで流れたBGMだったか、あるいは別の曲の8bit風アレンジ(ファミコンとかゲームボーイっぽい曲ってことね)だったか覚えていないが、そこにこういうコメントが付いていた。「なんかポケモンっぽい曲だね」と。曲自体はポケモンとは無関係だったので、その後すぐに「ぜんぜん違うだろ」みたいな否定コメントが殺到していた。

このような場面は、ニコニコ動画以外も含めると複数回遭遇している。自分の知らないレトロなゲームっぽい曲を「ポケモンっぽい」と思う人が少なくない理由は一体なんだろうか。単にポケモンの知名度・普及率が高いからだろうか。少し考えてから一つの結論に至った。「ポケモンシリーズは、ファンが現役世代以前の作品をさかのぼってプレイする機会が極度に多いシリーズである」と。

我々のようなレトロゲーム愛好家、あるいはゲームの歴史自体に興味がある人々は忘れがちなのだが、普通の人は自分が生まれる前(より正確には、自分がゲームで遊ぶようになる前)に出たゲームをわざわざ遊んだりはしない。レトロゲームが復刻されたり配信されたりする機会も増えてきたが、その需要は「当時そのゲームで遊んでいた人」にある。

最新作のエンジンを流用したリメイク作品ならまだ話は別だろうが、過去作そのものは普通の人にとっては「汚い画面で遊びにくい(未成熟なUIや難易度調整)ゲーム」でしかない。それ以上に、大抵のプレイヤーは自分自身のゲーム体験というよりは「仲間と話題を共有するために遊んでいる」場合が圧倒的に多い。「ソーシャルゲーム」と呼ばれるジャンルが、ゲーム内でプレイヤー間の直接交流システムの有無に係らわず「ソーシャル」と呼ばれる所以でもあると考える。よって、例えばドラゴンクエストの最新作にハマって、それが仲間内で流行ったとしても、そこから旧作に手を出すか?と問われると否と答えるプレイヤーがほとんどなのである(特にモンスターハンターシリーズのように協力プレイの要素がある場合、その傾向はさらに顕著になる)。

翻ってポケモンシリーズを見てみよう。同シリーズにおいては「前作のポケモンをそのまま連れてこられる」という、シリーズを通して遊ぶプレイヤーにとっては非常に嬉しい要素がある。似たようなシステムはポケモン以降の携帯機RPGにもよく見られるが、ポケモンほど知名度が高く、また幅広い年代層に遊ばれているシリーズは他にないだろう(それ以外は「男児向け」に偏る傾向があると思う)。

さらに、ポケモンシリーズの特徴としてプレイヤー間の通信要素もある。特に通信対戦は人気が高く、初代から最新作に至るまであらゆる環境に根強いファンがおり、今なお考察が続いている。オフ会などによる交流の場で、他世代ファンとの人脈ができたりするケースも多い(個人的にも経験している)。「そんなに面白いなら過去作もやってみるか、最低でも過去作ポケモンを連れてこられるわけだしな」という具合に、過去作を手に取るプレイヤーが多いのである。

まとめると、ポケモンシリーズはゲーム自体の構造としても、ファンコミュニティの性質としても、新作から入ったプレイヤーが過去作を手に取る動機が非常に高いゲームなのである。レトロゲームとして一括りにされる同時代のゲームの中においてひときわ異彩を放っていると言えよう。

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