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早期ポケモン世代が見た「ドラゴンクエストモンスターズ」
ドラゴンクエストモンスターズ(以下「DQM」と略すことも)の、思い出話を中心としたレビューみたいなもの。
1998年春。ポケモンファンである我々は悶々とした気持ちで過ごしていた。当初の予定通りならポケモン金銀がとっくに発売されているはずのに、いつの間にか続報すら途絶えてしまっていた。前年末の某重大事件によって開発中止すら危惧されていた。一応ポケモンシリーズそのものは続いていたのだが、続編である『金銀』の代替となるほどのものではなかった。

そんな中、彗星のように現れた(雑誌などで紹介された)のが「ドラゴンクエストモンスターズ」である。天下のエニックスが露骨にポケモンを意識したゲームを出してきた!と、第一印象こそ冷ややかだったものの、我々のように早期にポケモンに飛びついた層はもともとドラゴンクエストシリーズを初めとする有名RPGの熱心なプレイヤーでもあった。まあ一応期待しておいてやるか、程度の気持ちで構えていた。

目玉となるシステムの一つとして、オスとメスのモンスターをかけあわせる「配合」が紹介されていた。この用語自体は同世代のゲーム好きの間でも、既にダビスタシリーズでおなじみだったが、フレーバーとしてはポケモン金銀で採用予定だと紹介されていたカップリングシステムの先取りである。実際のところは、両親が即座に消えるので実態としては「合体」に近いものであったが、インパクトは強かった(逆にポケモン金銀のタマゴを、DQMの配合システムのようなものだと予想して肩透かしを食らった人がいたくらいだ)。

実際にプレイしてみると、まず「肉を与えると仲間になりやすくなる」というシステムが良かった。仲間システム自体は既存のDQ5や6と同様に「戦闘後にランダムで起き上がる」だが、従来は確率を高める手段がなく、モンスターによっては1/64だの1/256だのに設定されたランダム判定を潜り抜けなければ仲間にすることすらできなかった。しかし本作では肉さえ与えれば確率が増え、重ね掛けすればほぼ確実に仲間になる。5や6でのフラストレーションから解放された

配合システムも面白かった。両親の能力の合計の1/4が受け継がれる(同レベル程度なら、親の半分くらいの能力になる)というのはDQ3の転職を彷彿とさせた。モンスターの種族問わず、両親のあらゆる特技を受け継ぐことができる。特技は8つまでしか覚えられない制限があるが、強化(ホイミ→ベホイミ→ベホマとか)や統合(状態異常回復呪文が「光の波動」になったりとか)のおかげでそれほど苦にならない。余談だが「枠数を超えた分の技を、プレイヤーが任意で選んで忘れさせなければならない(再習得もできない)」というシステムが受け入れられたのも、ポケモンという前例ありきだったからではなかろうか。

ただし、キャラに関する自由度が高い分だけ飽きるのも早い。配合によってあっという間にモンスターは強くなる。最終的に個性となるのは属性耐性のみで、それすらも大半は無くても困らない属性ダメージへの耐性である(このゲームは、対戦用にやりこむ以前の段階で、定数ダメージである属性攻撃の大半が役立たずになるバランスである)。そもそも配合というシステム自体が1匹ごとのモンスターに愛着を持たせるというよりは最強の個体への集約を目的とさせるところがあり、個性的なキャラやパーティを育成する動機に繋がりにくいのだ。しかも合計40匹程度のモンスターしかキープできないので余裕がなかった。

とはいえ、プレイ前の印象よりは遥かに楽しめたゲームであることに違いはない。なんだかんだで図鑑を完成させたり、理想の特技を覚えさせたりして、短いが濃密に楽しんだと思う。ずっと後の話になるが、「最強のダークドレアムへの道」なんてコンテンツを公開したりもした。

DQMシリーズはキャラバンハートまでプレイした。DS版以降はモンスター固有の性質が重視されて、戦略的にはなったのだろうが元々の粗削りでやりたい放題だった魅力は削がれててしまったように感じて手を出さなかった。このあたりの感覚は、本シリーズをドラクエのファンアイテムとして見るか、独立した対戦ゲームとして見るかの違いかも知れない。

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