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書評:ハンター大全・ハンター大全2・ハンター大全G
一般的な資料集とちょっと趣が異なるのは、各種の資料を作中の研究機関である「王立書士隊」の目線で書籍化していること。よって、ここに掲載されているモンスターの生態や系統図は、現状での学説に過ぎない。モンスターハンターの世界観に「修正」はない。あるのは新種モンスターの発見と、新たな狩り場の開拓、そして新しい学説の発表だけある。

ゲーム内では最小限の固有名詞しか出てこないが、本書を読めば狩り場(森丘や密林など)の名前や位置関係、その周辺に存在する拠点となる村の存在を知ることができる。さらにゲーム中にはまず関わりのないシュレイド首都圏の情報なども含め、文化的・地理的に詳しい解説がなされている。小説などの二次創作をする人は必読の書と言える。

もう一つ興味深いのは、開発中の没資料でさえも世界観に還元していること。没モンスターは「絶滅種」もしくは「未確認生物」で、モンスターの正式決定前のデザインは「正式確認前のスケッチ」だ。魔法などの没要素を含むイラストは「伝承を描いた絵画」であり、没アイテムは「職人の試作品」、といった具合に。

これらの要素は完全に没要素かと思いきや、後の作品にて正式に登場している例もある。例えば、未確認種族「ゴブリン」は「奇面族チャチャブー」として、試作品の演奏武器「オカリナメイス」は「狩猟笛」として、原始の飛竜「ワイバーンレックス」は「ティガレックス」として、ゲーム内に実際に登場している。今後も、どの要素が「再発見」されるかわからない。シリーズファンはチェックを続けるべきだろう。

特典DVDとして、ゲーム内の映像にボイスを付けてドラマ仕立てにした「ハンター日誌」を収録。ギャグ要素強めだが、地味に小説版と連動していたりする。キャラが口パクしない違和感さえ乗り越えれば、これはこれで楽しいと思う。

全体として、シリーズのファン、特に世界設定なども含めて好きになった人なら間違いなくオススメできる。個人的には、モンハンシリーズを知らない人が読んだときの感想を知りたいとも思っている。

掲載内容の比較。
ハンター大全:モンスターハンター(1作目)に対応
ハンター大全2:モンスターハンター2(ドス)に対応
ハンター大全G:上の2冊の総集編、さらにモンスターハンターポータブル2ndGの情報を追加

具体的な内容の比較表
項目大全1大全2大全G
世界1×
世界2×
世界P2G××
モンスター1×
モンスター2×
モンスターP2G××
武器防具1××
武器防具2××
武器防具P2G××
映像:ハンター日誌×
映像:ハンター日誌G××
映像:ハンター日誌2××
映像:「2」メイキング××

1冊のボリュームを求めれば「ハンター大全G」、裏設定や没設定をたくさん見たければ「ハンター大全」がおすすめ。迷ったら全部買う?

ちなみにページ数で言えば、「大全G」の半分近くが「大全」「大全2」からの再録記事となっている。「大全G」だけ買うなら、没資料関係は「イラストレーションズ」で補うという手もある。

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