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東方Projectにおける「PC98版」の謎
いわゆる旧作と現行作のことを「98版」「WIN版」と呼び分けるのが当たり前になってるけど、それっておかしくない?って話から。

ちなみに僕はPC-98の本体を所持しておらず、東方シリーズ自体もそれほど好きなわけでもない(ジャンル自体に適性が無い。外から見る分には嫌いというわけでもない)ことを先に告げておく。
そもそも『PC-98(この場合、より具体的にはPC-9800及びPC-9821と書くべきだろう)』はハードウェアであり、『Windows』というのはハード上で動くソフトウェア(OS)である。なので『PC-98』とWindows』という概念は対立しない。というか「PC-98上で動くWindows」も、98(ややこしいが、これは『Windows98』のことね)まで存在している。そこで冒頭の問題提起である。使う側は大して気にもしていないのだろうが、読む方としては非常に気になる用語である。

ざっくり説明するが、90年代くらいの日本の「パソコン」は、大きく分けて「AT互換機(DOS/V)」と、国民機こと「PC-98」の2種類があった(Macの事をパソコン呼ばわりすると林檎教徒がうるさいのでそっちは割愛)。今現在、一般で使われている「パソコン」はほぼ全て「AT互換機」に分類される(ついでに、PC-98シリーズと同メーカーの「PC98-NX」もAT互換機に属する。ここテストに出るよ)。2系統の機種は色々と違いがあるので、ソフトによってはどちらかの機種でしか使えなかった。OSについてもDOS/V用とPC-98用がそれぞれ販売されていた。

実際に東方旧作のページを見てみると、このゲームはPC-98専用でありAT互換機では動作しないという旨が書いてある(このへんは互換機の関係で色々な用語があってまた紛らわしいのだが、意味としてはそういうことである)。だから現行のWindowsが走っているようなマシンでは起動できないというわけだ。

なお時期からすると、これらの作品をプレイする人の大部分はOSとしてWindows95またはWindows98を使っていたはずである。なのでリアルタイムのプレイヤーからすれば、紅魔郷以降のことを「Win版」などと呼ぶのはナンセンスなのではないか(実際に聞いたわけではないのだが多分そうだろう)。

翻って、現行の東方シリーズの一作目(通算六作目)である『東方紅魔郷』のページの動作環境には、特に機種は指定されていない。前述のようにPC-98用のWindows98は存在するし、CPUやらビデオカードについてもPC-98に対応したものが存在するはずである(正直DirectXはどうかなと思ったが、調べたらちゃんとあるらしい)。

つまり何が言いたいのかというと、

「東方紅魔郷ってPC-98でも動くんじゃね?」

ということ。紅魔郷がリリースされた2002年当時、PC-98シリーズは細々とだが新モデルが出ていたし、まだまだ現役の稼働機も多かったはず。なので、本作が動作対象外であればそれを明記していたはずである。以降の作品についても永夜抄くらいまでならなんとかなりそう。

まぁ実際に動いたからどうだという話でも無いのだが、仮に動いたとしてその事実が東方ファンの間で広まれば、「98版」「WIN版」という妙な呼び分け方が少しでも廃るんじゃないかなーと思うのだ。

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VooDoo Banseeにて
 PC-9821 Ra43+VooDoo Banseeにて紅魔郷のみ動作成功。OSはWindows98。妖妖夢はOSごとフリーズ。この傾向はDOS/V+VooDoo3でも見られる。
 が、おそらく風神録まで動作する環境があると思われる。というのも、風神録まではDirectX8、地霊殿以降はDirectX9で製作されているためである。この頃のまじめで新しいビデオカードと言えばSavage2000(まだGeForce2も出ていない頃。DirectX9に対応する可能性は低い。)となるが、これにWindows2000(またはMeを改造していれる)ことで風神録の動作環境を満たすと思われる。
 なお、神霊廟以降Windows2000が動作環境から外されたようだ。というより、しばらくの間動かないのに書かれていたらしい。Windows98はとうの昔に外されている。この時点でPC-98上のWindowsによる東方は終ったかに見える。しかし、実は意外な抜穴がある。実はWindowsMeであれば最新の紺珠伝まですべて動いてしまうのだ。おそらく、ZUN氏がMeの存在を知らなかったか何かで弾くための要素を仕込んでいなかったのだろう。このMeは98と類似しており、OSチェックのみ回避できればWindows98でも動作すると思われる。
 ただ、Savage2000かPermedia2などがDirectX9に対応していることが条件となる。多分対応していないのだが…。
 個人的にこのようなことは好まないが、Windows2000に魔改造パッチを当て、DOS/V用ビデオカードを挿せば紺珠伝まですべてプレイできると考えられる。
 PC-98NXという記述があるが、正しくはPC98-NXである。PC-98はNECが提唱した物であるがPC98はIntelが提唱した物であり全くといっていいほど関係はない。
 話は変るが、確かに98とWINは対立する概念ではない。しかし、98版Win版という呼分けはATOKなど双方に別々のパッケージが存在するソフトでよく使われたためこのように転用されても仕方ないのかも知れない。おっしゃるとおり、東方は怪綺談と紅魔郷で分れており、重複した版はないため「98版」「Win版」という分け方が間違っていることは明白である。
通りすがりの名無しさん | URL | 2016/08/21/Sun 11:06 [編集]
詳しくありがとうございます
お返事が遅れました。ちゃんと動くんですね!
実用性及び実現性はともかく、現在までの新旧全てが動くマシンも構築できる可能性というのも面白いですねぇ。

「PC98-NX」の件は修正しました。あまり詳しくないのに突貫で書いたことがバレバレですね。
かける | URL | 2016/08/23/Tue 21:24 [編集]
Savage 2000にて
PC-9821Ra43を出してきたので再テスト。2000対応のキーボードが壊れたためOSはWin98無印。Savage2kでメモリは96MB。ちょっときつい。
紅魔郷…何事もなく完動。
妖妖夢…何事もなく完動。普通に軽い。
永夜抄…何事もなく完動。かなり軽い。
○これ以降Windows98が外される。行けるか?
花映塚…何事もなく完動。処理落ちもほぼなし。98や98では動かないはずでは?
風神録…DLLを補完して完動。この版からwavのみの為86音源が無意味になる。
○これ以降開発環境がDirectX9となる。まず動かないと言っていい。
地霊殿…まさか!?と、思いきやタイトル画面でフリーズ。各設定試すも不可。
星蓮船…無駄と知りながらインストール。やはり同様に不可。
○どうせ無理なら一気に最新版!
紺珠伝…タイトル画面すら表示されずに不正な処理で停止。
○逆に旧作をPC-98のWindows98でやってみるのも一興。
靈異伝…何事もなく完動。
封魔録…何事もなく完動。
夢時空…DOSモードで起動せよとのことだがルーチンを殺して無理矢理起動。十字キーが効かないので回避方法はボムのみ。クリア後強制終了。
幻想郷…メモリ不足と怒られるためルーチンを殺して完動。
怪綺談…何事もなく完動。

といったところです。
通りすがりの名無しさん | URL | 2016/09/17/Sat 01:24 [編集]
検証お疲れさまです
現行作の動作に関してはほぼ予想通りといった感じでしょうか?
個人的には、旧作で一部動かないのがあったというのがちょっと意外な感じでした。
かける | URL | 2016/09/21/Wed 20:08 [編集]
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