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書評:MM9 invasion
青春怪獣活劇小説。

「MM9」の2作目。前作から7年後の2012年、案野悠里の息子である高校生1年生の一騎が主人公。前作は過去の歴史上の事件を怪獣襲撃と結びつけるという面白さがあったが、今作では執筆時点より未来の話となるので現実から完全に離れたストーリーが可能となり、雰囲気が大きく異なる。

「ヒメ」に宇宙生命体が宿ってコミュニケーションができるようになり、前半は常識を知らない彼女が巻き起こすラブコメ風のドタバタが続く。行く場所が無くて主人公の家に行くとか、目が覚めたら同じ布団で寝ていたとか、とどめに服がないから裸エプロン!そして誤解して嫉妬する幼なじみ!ここまで直球な展開って久しぶりに見た気がするなぁ。

妖怪や怪獣、及びそれが巻き起こす超常現象の存在が周知されてるのにテレパシーや予知能力を疑われたり、過去に宇宙からの侵略があったのに宇宙への監視体制がほとんど無かったりするのはちょっと違和感があった。作中でもその点はある程度の説明はあったけど、もう少し怪獣のいる世界観を感じられればよかったのに。

とはいえ、後半のアクションシーンは素直に楽しめた。「現代の東京」を舞台に暴れまくる怪獣ってあんまり見たことがない。怪獣もの自体が下火だからかな。ヒメと自衛隊が協力して戦うというのが熱くて良い。

前作のラストできれいに完結していたし、SF的な設定の楽しみも薄れてしまっているが、スピンオフとして考えれば素直に面白い作品。前作のラストから続く作中作という解釈もできるかも。同じ路線で次回作も構想しているようなので期待。

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