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書評:ニコライの見た幕末日本
ニコライ堂で有名な(?)ロシアの宣教師による、日本人と宗教論。

それほどページ数の多い本ではないが、宣教師だけあって宗教に関する記述が豊富。神道・仏教・儒学などの本を自力で読みながら学んだという。外からの目線による、日本における宗教史を大雑把につかむことができる。

著者は割と冷静で中立的なほうだと思うが、それでもキリスト教圏から見た多神教というのが良くわかる。アニミズムは原始的なものだという認識が根底にあるんだな。一方、キリスト教の弾圧に対する見方は冷静。キリスト教を理解したうえで西洋による侵略の嚆矢になることを危惧していたからだとする。また江戸以降のキリシタン弾圧は名目のみだった例が多かったという。

日本の宗教は日本人の知的水準に合わない、維新後の混乱を収めるためには圧倒的なカリスマたる一神教が必要だ、という論で結んでいるが、この後の日本はニコライが「干乾びてしまったミイラ」とまで揶揄した天皇をカリスマとした立憲君主制でまとまってしまった。何とも皮肉なことだ。

関連書評:痛快!憲法学

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