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書評:手塚治虫の昆虫博覧会(増補新版)
手塚治虫の昆虫に関する作品を集めたアンソロジー。解説付き。

手塚治虫といえば昆虫好きで有名だ。ペンネームの「虫」の字もそうだし、絵の具が無いから自らの血で昆虫をスケッチしたという伝説的な逸話もある。そんな手塚治虫が描いた昆虫にまつわる話をまとめた1冊。子供向けの絵物語から大人向けの風刺漫画、さらにはエッセイまで含んでいる。

昆虫というのは我々哺乳類から見るとドライな生き物であり、寓話として取り上げるには生態などをある程度は無視しなければならない。しかし、最初から出鱈目を描くのと、正しい生態を理解した上で虚構を混ぜるのとではワケが違う。音楽が得意なスズムシの女の子が活躍する童話的な漫画では、わざわざ「メスは鳴きません」という注釈を自ら入れるほどの律儀さなのだ。

「かりゅうどばちの おはなし」において、カリュウドバチを擬人化するのみならず、獲物となる虫を鹿のように「擬獣化」するセンスは大好き。アブラムシがアリに蜜を舐めさせるのを売春に例えた「昆虫少女の放浪記」もいい感じで狂気じみている発想が良い。

エッセイや解説では昆虫の知識を深めることができる。蝶はともかくカブトムシの半陰陽はこれを読んで初めて知った。子供のころに昆虫が大好きだった人はあの頃の気持ちを思い出せるかも。

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