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書評:幻想世界11ヵ国語ネーミング辞典
ちょっと頼りないけど手軽さが売りの名づけ辞典。日本語を含めれば12ヶ国語、13409単語を収録。

「幻想世界の」とついているが、扱われる単語は神話や架空のものではなく、現実・日常的なものばかり。これは幻想世界を作るための辞典なのだ。表紙の「クリエイターから中二病患者まで」という煽り文や、フランクで人を食ったような前書きは特定の文化圏の人以外を拒絶するかのようだが、中身はいたって真面目な辞典。

単語ごとに、英語・フランス語、イタリア語・ドイツ語・スペイン語・ポルトガル語・ロシア語・ラテン語・ギリシャ語・アラビア語・中国語で何と言うかを一気に調べられる本。見開きで12ヶ国語が全て横に並んでいるのでとても見やすい。

個人的にはサンスクリット語が無いのが非常に惜しいのだが、まあこれだけあれば大抵のネーミングに使えるだろう。単語は「総記」「自然」「人間」「人生」「社会」の大カテゴリ別に日本語をキーとして並んでいるが、70ページも費やした充実の索引で逆引きもしやすい。付録の欧州の名前対応表や中国語の新語辞典も便利かも。

ざっと読んだだけで怪しい部分が結構ある。中国語で漢数字の「二」を「エ」と読んでいるのに、「耳」は「アル」だったり。そもそも中国語は漢字(ちなみに簡体字のみ)とカタカナだけじゃなくてピンインも表記すべきだろうに。他の言語についても読みはカタカナのみなので見る人が見たら穴だらけの可能性もある。あと中国語の「犬」は、「犬」じゃなくて「狗」のほうが適切だと思う。

また、空欄が結構多いのも気になる。元々その言語には存在しなさそうな概念ならまだしも、ラテン語で「上・下」とか「前・後ろ」とかが空欄になってるのはどう考えても調べが足りないだけだと思うのだが。

至らない点はあるが、B6サイズのお手ごろ価格としては及第点。ゲームキャラなどの手軽なネーミングには十分すぎるほどだ。適当に流し読みして楽しむのもいいだろう。もちろん、商品名や商用作品などの参考にする場合はより専門的な辞書などで調べなおすことを強く推奨する。

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携帯から投稿。この本は知ってます。
「植物」のカテゴリは、ポケモンのジムリーダーに「色」は町の名前に向いていますね(笑)。
個人的にはノルウェー語、フィンランド語が掲載されていないのが残念です。「中国語」が北京語の簡体字なんですね。繁體字圏のほうがサブカルチャーに精通しているというのに
ジャイポ | URL | 2011/12/18/Sun 22:32 [編集]
フィンランド語の単語は日本語と似ているものが多いと聞きますね。カタカナ語での一覧は確かに見てみたいかも。
中国語に関しては繁体字のほうが普通の日本人になじみ深いので、簡体字より適していたかも知れません。
かける | URL | 2011/12/18/Sun 22:54 [編集]
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