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書評:怪獣の名はなぜガギグゲゴなのか
身近な題材から「音」の持つ力を説く。

名前とはそれ自体が呪文でありマントラ(真言)だ。意味よりも音が重要、むしろ音自体が意味を持つ。表題の怪獣の話は例の一つであり、身近な商標や人気キャラクターなど、色々な分野で話が進む。

素人目にも気になる部分はある。五十音表をベースにしているため、例えば同じ「タ行」でも「チ」と「ツ」は他と違う子音ということに触れていない。「ハ行」の「フ」の扱いもあやふや。また「母」の発音の変化を話題に出しておきながら、日本語の歴史の中での発音の変化を考慮していないのはどうかと思う。また、男女が好む属性を紋切り型に扱っているのは、ジェンダーうんぬんが気になる人は鼻につくかも。やや上から目線で断定的なのも人を選びそう。

しかし、おそらく多くの人が、少なくとも「何となく」レベルでは感じているであろう「音」のイメージを、やや乱暴とはいえ体系付けてわかりやすく解説した点では素直に評価していいと思う。何らかのネーミングを行う上で、手ごろな参考書を1冊だけ選ぶとしたら候補に上げるべき本ではある。

個人的には、強引さや文体とかも含めてかなり好きな本。いろんな書評を読む限り、理性よりも感性の問題として黒川節を受け入れられるかどうかが分かれるか?

最後に、心に響いた一節を丸ごと引用。
「全国の介護関係者の皆さんには、クライアントを、ぜひファーストネームで呼んであげてほしい。おそらく、名前には、その方の気持ちをもっとも柔らかく保つ効果がある。なぜなら、その方のいのちがもっとも活気に満ちていたときに、そのいのちの在りように添って付けられたものだからだ。」

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