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ボスキャラの類型について
RPGに限らず物語一般について、いわゆるボスキャラの類型を考えてみる。

話を分かりやすくするため、主人公側の勢力(および、その倫理観)を「善」とし、それに対立するものを「悪」と呼ぶ。

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悪代官タイプ


体制の中で悪事を働いて私腹を肥やす者。日常的な感覚では最もわかりやすい悪役。水戸黄門や暴れん坊将軍に成敗される悪代官が典型で、現代劇でも悪徳政治家やチンピラ経営者などが該当する。勧善懲悪のカタルシスを味わう憎まれ役としては最適。RPGのボスとしては小物だが、序盤の目標としての中ボスには向いている。また、奴の行為が大事件の引き金となる事も。

アウトロータイプ


自らの信義や理念に基づいて「善」と敵対する。小さいところでは盗賊団の親分から敵国の支配者、RPGの大ボスとしては魔界の覇王のような例まで。非道な面を多く描けば強烈な悪役になるし、内情を描いて「善」と相対化させることもできる。いずれにしてもカリスマ性は強い。最終的に勢力ごと和解するパターンもある。RPGでは和解エンドはあまり見ないが、イベント単位では一匹狼の盗賊が仲間になったり、海賊が船をくれたりする展開はよく見る。

子分タイプ


より上位のボスの手下として悪事を働く。無知ゆえに、あるいは忠義により、時には脅迫によって親玉に従っている。時代劇では利用された挙げ句に殺されたり、捕まっても寛大な大岡裁きを受けるような人物。RPGでも基本的には中ボス止まりだが、悲惨な最期を遂げたり、あるいは足を洗って主人公の協力者になったりと、イベントとして大きな見せ場を作ることが可能。子分になりすました第三勢力だったりすることもあれば、裏切られて「絶望タイプ」に墜ちることも。いずれにせよ、ファンの間では人気キャラになることが多い。

絶望タイプ


世の中に絶望して全てを破壊しようとする。支配ではなく滅ぼすこと自体が目的。大物、かつ絶対的な敵対者として、RPG並びにバトル系ファンタジーのラスボスとしてはスタンダードなタイプである。最初から絶望している例は少なく、多くは何らかの事件が引き金となって既存のキャラがクラスチェンジする。そのキャラの出自や、絶望に至るまでの過程、あるいは絶望後の行動次第で、悲劇のヒーローから身勝手な愚者まで多彩な味付けが可能。

野獣タイプ


言葉が通じない獣。暴走したロボット等もこの類か。他のボスのしもべだったり、完全に野生だったりする。神話の時代からスタンダードな「モンスター」の類型である。野生モンスターが跋扈するRPG世界では中ボスとしてお手軽に配置可能。物語の中ではモブキャラのような存在である場合が多いが、稀にストーリーの根幹を担ったり、絶望タイプに召喚されたりしてラスボスになる場合もある。

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なつかしい事を思い出したのでつい
お久しぶりです、今でも時おり記事を楽しく読ませてもらっております。
ふと思い出した小さい頃の話ですが、私は「眠れる森の美女」の「マリッフィセント」が好きでした。
弟とマリッフィセントごっことかやって、ゴブリン(オーク?)に見立てたぬいぐるみに怒鳴って蛍光灯をピカピカやった後『もう頼れるのはお前だけ…』とかやってました(要するに弟はカラス役)。
で、蛍光灯が切れるから止めなさいと親に怒られる…と。

…げふ。まぁ、それはおいといて。
今まで目的が見えてこなかったマリッフィセントですが、彼女は王族を困らせて(恫喝して?)私服を肥やす悪代官タイプ?とか想像するとさらに愛着が湧いてきます。
ずい | URL | 2011/05/30/Mon 00:49 [編集]
お久しぶりです。あいにく「眠れる森の美女」はよく知らなかったりします。

勢いで書いた記事ですが、今見ると穴があるような気がしなくもないです。とりあえず「アウトロー」の幅広すぎじゃね?とか。
かける | URL | 2011/05/31/Tue 00:38 [編集]
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