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書評:ポケットの中の野生
ポケモンをはじめとしたコンピュータゲームを文化人類学的、心理学的に分析した本。




ゲームが(特に子供に)受けるのは、無意識下で起こっている生と死の欲求のせめぎあいを形にしているからだとか、その欲求に上手な形で答えたのが「ポケモン」であるとか、そんな話。

テレビゲームの魅力について根源的なところに踏み込んでいるとでも言おうか。さまざまな学説や自説の関連付けは、素人目には適切なのか飛躍なのか判断しかねるが、古代から連なる魔術的思考の連続性の中にコンピュータゲームが、RPGが、そしてポケモンが位置づけられているというのには興奮させられる。

ただ、この手の切り口のゲーム評はあまり見かけないという点で興味深いが、上記の学問かポケモンのどちらか、あるいは両方が好きでないと中盤あたりまで専門用語だらけで読みづらいかも。

アニメ化にはじまる本格的なメディア展開で色づけされる以前の、純粋な「ポケモン」の評論を一冊丸々扱ったという点でも非常に貴重な書。現役のファンよりもむしろ、1996年度当時に猿のようにやりこんでた人にオススメ。

なおこの本はもともと岩波から出版されたが、文庫版はなぜか新潮から出ている。どちらかといえば作者あとがきや田尻智による解説が追加された文庫版を薦めたい。特に田尻さんは誰も読んでないと思って結構やばいことを書いているような、いないような。岩波版の裏表紙にある谷川俊太郎の詩も味わい深いけどね。2016/10/20には角川文庫でも再版される模様。

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先週のtweet見ましたが、新板にも田尻氏の解説「ポケモンの原景」が残っているそうですね。
ポケモン関連企業的には、残しておいても問題ないと判断されたのでしょうか。

最近のゲーム作品においても、サトシゲッコウガを逆輸入する一方で、「捕獲チャレンジ」や「ポケセンねえさん」など語彙の逆輸入を避ける向きも見られ、ゲームフリークのメディアミックスに対する思惑を図りかねるところはあります。
件の解説はコロシアム~FRLGあたりに書かれたものですが、金銀RSなどの続編やコロシアムなどの派生ゲーム、アニメなどのメディアミックスをそれぞれゲームフリークがどうとらえていたかは気になります。

ゲームフリーク内外における多数の製作者や、ファン達の想像した世界が複雑に絡まり、ポケモンの原景を追うことはもはや不可能に近いのかもしれません。
おおよそ2008~2009年あたりから、ファン達の間でゲームとアニメを明確に区分する態度が薄れてきたようにも思えますし。
最新作では初代VCとFRLG、RSとORAS(これは少し前からですが)のポケモンが合流しますし、アニメからの逆輸入であるサトシゲッコウガも合流することで、これからのゲームは皆の思惑を何もかも巻き込み、押し流しながら進んでいくのでしょう。
(金銀VCはよ)

金銀からシリーズを始めたにわかの四方山話でした。
ASPEAR | URL | 2016/10/26/Wed 05:54 [編集]
さすがに「ジョーイさん」はアニメを見ていないと戸惑いそうなので(各町の担当者が同名=同族であるという点も含めて)使わないのが妥当かと思いますが、
「ゲット」に関してはアニメを抜きにしても割と一般的な語彙ですからねぇ。
少なくとも初代の頃では、攻略本では普通に「ゲット」と呼ばれているんですけど。

個人的な印象ですが、近年のファンは「サトシ」を初代主人公(最近の公式では「レッド」と呼ばれるアレ)と別人のように扱うのがカルチャーショックというか、ゲームとアニメの乖離の象徴みたいでした。
僕自身もサトシのことがあまり好きではない(最近のは良く知らないが、首藤さんが脚本を手がけていた初期ですら)にせよ、初代主人公として想像しうる一つの形のように思っていたのに。
かける | URL | 2016/11/20/Sun 00:15 [編集]
そういやアニメには「各地のジョーイさんが全員同族」とかいう設定がありましたね……
ゲームでそのあたりに触れないのであれば、他の呼び方をするってのは分かります。
そういえば、ORASのバトルリゾートではポケセンねえさんが休日をとってバトルを見物している姿を見ることができます。
彼らも生きた人間で、相応にプライベートを持っていることが分かるのは興味深いです。

サトシというか主人公に限らず、アニメの登場キャラはゲームの同名人物と性格などが違うケースが多数存在するため、別人扱いもやむなしというところでしょう。
(ナツメなどは割と有名、他にも探せばたくさんある)
性格などの違いについて、ファンたちの間では賛否混じった色々な意見が交わされているようです。
それらやあるいはその他もろもろの設定の違いを緩衝するために、一部のファンは「別世界」という概念を使用しているようですね。
ASPEAR | URL | 2016/11/21/Mon 20:03 [編集]
逆輸入といえば・・・「からげんき」もオープニングの歌詞から。
初期のサイホーン、サイドンは水色だったのは覚えています。
アニメ配色の実装はスタジアムからでしょう。
ルビーサファイアからポケセンの女性=ジョーイさんデザイン。
紫色の顔のルージュラは海外への配慮なのは知っています。
misa | URL | 2016/12/31/Sat 16:24 [編集]
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